リフォームを学ぶ | 風呂・浴槽

風呂・浴槽

更新日:2024年12月24日

ユニットバスの適正サイズはいくつ?測り方と選び方を徹底解説! NEW

掲載日:2022年11月21日

写真:
浴室のリフォーム時などでユニットバスを選ぶ際は、自宅の浴室のサイズに合ったものを選ぶことが重要です。

しかし、具体的にどのサイズなら浴室のスペースに合うのか、どのサイズのユニットバスを選べばいいのか分からないという方は少なくありません。

また、「ユニットバスのサイズ表記や、どの部分からどの部分までを測ればよいのか、測り方が分からない」という方もいるでしょう。

そこで今回は、ユニットバスのサイズ表記について知りたい方や、今後ユニットバスのリフォームを検討している方のためにユニットバスのサイズ表記や、サイズの選び方、ユニットバスのサイズを変更する際のポイントを解説します。
写真:

ユニットバスとは?

ユニットバスとは、あらかじめ工場などで浴槽、壁、床、天井などを組み立てておき、現場で直接組み立てて造られるタイプのバスルームです。壁にタイルを施工するタイプの在来工法のお風呂と比較して、施工時のコストや期間を少なくできるメリットがあります。

また、壁や床のデザイン・浴槽の素材などの各パーツを、見た目や機能性から各自でカスタマイズしやすい点も魅力の1つです。

ユニットバスのサイズ表記と測り方

ユニットバスは基本的に一定の規格サイズで造られています。
サイズの表記方法と測り方を学んでおくことで、住宅に最適なサイズのユニットバスを選びやすくなるでしょう。

ここでは、ユニットバスのサイズ表記と具体的な測り方を、「サイズ表記の場合」と「坪数表記の場合」の2つの観点から解説していきます。
写真:

サイズ表記の場合

サイズ表記とは、浴室の内径を「幅×奥行き」で表記する方法です。
mm(ミリメートル)またはcm(センチメートル)を使用し、浴室内の壁から向かいの壁までの長さを縦横1辺ずつ測ります。

たとえば、内径の幅1000mm×内径の奥行き1400mmである場合は、「1014」と表記します。

ユニットバスメーカーの商品カタログやショールームなどでも基本的にサイズ表記が使われており、各商品を「1014型」「1014サイズ」のように記載されていることが多いでしょう。

注意点としては、サイズ表記では表していない外寸部分のサイズが、各メーカーの商品によって異なるということです。

同じサイズ表記のユニットバスでも、住宅の浴室に入れられるユニットバスと入れられないユニットバスに分かれる場合があるので、ユニットバスの外寸も事前に確認しておきましょう。

坪数表記の場合

ユニットバスを注文する方が具体的な広さをイメージしやすいよう、サイズ表記ではなく坪数表記が使用される場合もあります。

1坪の広さは1.8m×1.8mです。つまり、1坪は大体畳2畳分ほどの広さになります。このように、ユニットバスの大きさを坪数で表記することもあるため、1坪が大体どれくらいの広さなのか想像できると便利です。

ただし、浴室には壁に厚みがあるため、実際には1坪分のスペースをすべて使えるわけではありません。坪数から壁の厚み分を抜いた大きさが、より実際のスペースに近いユニットバスのサイズとなります。

そのため、壁の中の広さを測り「壁の厚みの分を抜いた室内の広さ」を表しているサイズ表記の方が、ユニットバスのサイズとしてはより正確といえるでしょう。

ユニットバスの主要な規格サイズ一覧

メーカー製のユニットバスの多くは、サイズ表記により規格化されています。

以下は、ユニットバスで使われている主要な規格サイズです。
ぜひ参考にしてみてください。

サイズ 幅(mm)×奥行き(mm) 坪数(坪) 畳(枚)
1014 1000×1400 0.75 1.5
1216 1200×1600
1616 1600×1600 1.0 2.0
1717 1700×1700
1620 1600×2000 1.25 2.5
1624 1600×2400 1.5 3.0

メーカーや具体的な製品によって外径は細かく異なりますが、ユニットバスの製品は基本的に上記のようにある程度パターン化されたものの中から選ぶことになります。

もちろん、上記以外のサイズに対応しているメーカーや商品もありますが、設置スペースが主要な規格サイズから大幅に外れる場合、ユニットバスを設置できないため、在来工法によるオーダーメイドが必要になるケースもあります。

ユニットバスを設置するためのスペースが浴室にあるかどうかは、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
写真:

ユニットバスのサイズは戸建てとマンションで違う

カタログやショールームなどでは、ユニットバスのサイズは戸建て用とマンション用に分かれて表記されることが一般的です。
そのため、ユニットバスをチェックする際は必ず自宅に最適なサイズを確認するようにしましょう。

戸建て用とマンション用でユニットバスのサイズが異なる理由は、戸建ての浴室とマンションの浴室では床下や天井の高さが異なるためです。

一般的には、戸建ての浴室の方が床下や天井が若干高い造りになっていることが多く、マンションの浴室は戸建ての浴室と比べて低めです。

そのため、様々な理由から小さめの浴室を設置する必要がある場合、一部のマンション用ユニットバスを戸建て住宅に設置できるケースはあります。

しかし、床下や天井が高い戸建て用のユニットバスをマンションに設置することはできないケースが多いでしょう。
写真:

ユニットバスのサイズを変えたいときはどうする?

浴室全体あるいは浴槽を大きくしたい場合は、まずはリフォーム会社に相談して、具体的にどのような方法を取るのが最適なのか、アドバイスをもらうことがおすすめです。

たとえば、現在設置しているユニットバスのサイズをさらに大きくしたい場合、希望するサイズのユニットバスが、自宅の浴室スペースに入るかどうかを確認する必要があります。

採寸する場合は、ユニットバスの内寸だけではなく、柱と柱の間の間隔や壁の厚みなどの外寸も計測しなければならず、自分で正確なサイズを測ることは難しいです。

リフォーム会社であれば正確なサイズ計測はもちろん、浴室のスペースにきちんと合ったおすすめのユニットバスを紹介してもらえるので、すぐに検討段階に入れます。浴室のリフォーム実績が豊富な会社を探し、具体的な予算内で最適なリフォームになるよう相談してみましょう。

ユニットバスのサイズの選び方

同じサイズのユニットバスでも、浴槽の大きさを重視する場合と、洗い場の大きさを重視する場合とでは、具体的にチェックすべきポイントが異なります。

ここでは、「浴槽の広さで選ぶ場合」と「洗い場の広さで選ぶ場合」の2パターンに分けて、ユニットバスのサイズの選び方を解説します。
写真:

浴槽の広さで選ぶ

浴槽の広さを重視する場合は、浴槽の縦の広さに注目して選ぶのがポイントです。

浴槽の縦の広さとは、ユニットバスの幅のサイズから浴槽のフチの部分(大まかに10cm〜15cm程度)を引いた広さのことです。
たとえば、1620サイズのユニットバスでフチが150mmの場合、「1600mm(ユニットバスの幅の内径)-150mm(浴槽のフチ)=1450mm(浴槽の長さ)」となります。

以下は浴槽の縦の長さ別に、おおよその使用感をまとめた表です。ぜひ参考にしてみてください。

浴槽の縦の長さ 浴槽の使用感
~1000mm 大人ひとりが足を折り曲げて入れる程度の広さ
~1300mm 身長160cm程度の大人ひとりが膝を伸ばせる程度の広さ
1400mm~1600mm 身長180cm程度の大人ひとりが膝を折り曲げて入れる広さ
1600mm~1800mm 身長180cm以上の大人でもゆったり入れる広さ
1800mm~ 親子でもゆったり入れる、余裕のある広さ

洗い場の広さで選ぶ

洗い場の広さを重視する場合、ユニットバスの奥行きから浴槽の幅70cmを引いた広さが洗い場の標準的な広さになることを参考にしましょう。

たとえば1620サイズのユニットバスの場合、「2000mm(ユニットバスの奥行きの内径)-700mm(浴槽の幅)=1300mm(洗い場の幅)」となります。

以下は洗い場のサイズとおおよその使用感をまとめた表です。ぜひ参考にしてみてください。

サイズ(例) 坪数(坪) 洗い場の使用感
1014 0.75 大人または子どもひとりが難なく使える広さ
1216
1616 1.0 複数人だと若干狭く感じる広さ
1717
1620 1.25 複数人でも難なく使える広さ
1624 1.5 複数人でも広々と使える広さ
写真:

ユニットバスのサイズを変更するときのポイント

ユニットバスのサイズを変更する際、どのような点に気をつけてユニットバスを選べば良いのでしょうか。

ここでは、ユニットバスのサイズを変更する際に気を付けるべきポイントを3つ案内します。

1.お風呂に入る人数に応じたサイズを選ぶ

「そのお風呂にはどのような人が同時に何人入るか」によって、最適なユニットバスのサイズは変わってきます。

たとえば、以下の3パターンでは、それぞれ快適に使えるユニットバスのサイズは異なるでしょう。
  • 大人ひとりがお風呂に入る場合
  • 親子が一緒にお風呂に入る場合
  • 介護を受ける人と介護を行う人が一緒にお風呂に入る場合

  • 以下では、パターンごとにおすすめのユニットバスのサイズを紹介していきます。

    大人ひとりがお風呂に入る場合

    お風呂に入る方の身長にもよりますが、大人ひとりであれば1216サイズや1717サイズなどの1坪程度のユニットバスでも十分なケースが多いでしょう。

    もちろん、足を伸ばしてゆっくりお風呂に浸かりたいなどの理由でより快適にお風呂に入りたい場合は、1.25坪以上(1620サイズなど)のより広いユニットバスを選ぶのもおすすめです。

    親子が一緒にお風呂に入る場合

    親子が一緒にお風呂に入る場合、複数人でも難なく使える程度の広さを確保できる、1620サイズ以上のユニットバスにすることをおすすめします。

    また、標準仕様よりもさらに奥行きが広くなっているワイド浴槽を導入するのもおすすめです。

    ワイド浴槽は大人と子どもが一緒に入る場合に丁度良いとされるサイズで、それほど洗い場の広さが狭くならないメリットがあります。

    介護を受ける人と介護を行う人が一緒にお風呂に入る場合

    介護が必要な方がいる場合、ユニットバスのサイズは大人ふたりでもスペースに余裕のある1.5坪以上のもの(1624サイズ以上)を選ぶのがおすすめです。

    介護を受ける人と介護を行う人の両方が一緒にお風呂に入ることを考慮し、洗い場のスペースを広く取ることを意識しましょう。

    また、ユニットバスの導入や交換のタイミングで、滑りにくい床材や動線の確保など、お風呂場のバリアフリー化を一緒にできると、誰にとっても快適な浴室にリフォームすることができるでしょう。

    2.浴室や搬入経路のスペースを確認する

    ユニットバスの導入には、ユニットバスのパーツを廊下から運んで、浴室まで搬入するルートを確保する必要があります。
    目安としては、直線の通路幅は65cm、曲がり角では75cm程度の幅を確保しておければ問題なく搬入できる場合が多いでしょう。

    また、リフォームの施工期間中は、玄関などの搬入口から浴室までの通路には物を置かないようにするなどの工夫も重要です。

    通路を確保できない場合、搬入中にユニットバスのパーツを壁にぶつけてしまうなどして、パーツや壁に傷ができてしまうことも考えられるため、注意しましょう。

    3.メーカーごとの細かな違いに注意する

    ユニットバスのサイズは、メーカーや製品によって表記が細かに異なるケースがあります。
    そのため、同じメーカーや同じサイズのユニットバスであったとしても、必ずその製品の具体的な内寸や外寸を確認し、設置できるだけのスペースがあるかを確認することが重要です。

    たとえば、同じメーカーの1616サイズのユニットバス同士でも、製品のモデルごとに外寸のサイズが合わないケースがありますので注意しましょう。

    まとめ

    今回は、ユニットバスのサイズ表記について知りたい方や、今後ユニットバスのリフォームを検討している方に向けて、ユニットバスのサイズ表記や、サイズの選び方、ユニットバスのサイズを変更する際のポイントなどについて解説しました。

    ユニットバスの最適なサイズは、「戸建てか、マンションか」「同時に入る人数は何人か」など設置する環境や状況で変わってきます。

    迷ったときは、リフォーム会社に相談することをおすすめします。
    浴槽の大きさや浴室の広さ、誰とどう使いたいかなど、求めるポイントをきちんとまとめてリフォーム会社に相談することで、ご自宅でのバスタイムがより快適になる浴室設計ができるでしょう。
    写真:

    よかったらシェアしてね