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更新日:2024年12月24日

ガスか電気か、浴室リフォーム時の給湯機選びのポイント NEW

お風呂の快適さはどんな浴室・浴槽にするか、あるいはどのユニットバスを選ぶか、ということだけでは決まりません。給湯設備をどうするか、ということも入浴時の快適さや維持管理費などに関わる大きなポイントです。
ガスか電気かという熱源の選択、さらに給湯能力やランニングコストなどをしっかり考えながら選びましょう。

給湯に多くのエネルギーを使う日本

写真:給湯に多くのエネルギーを使う日本
家庭でのエネルギー消費といえば、暖房や照明、テレビ、冷蔵庫などの家電製品の使用によるものが大きいと多くの人が漠然と思っています。しかし、実際にエネルギー消費量が意外と大きいのは給湯です。

資源エネルギー庁が発行している「エネルギー白書2016」が示す「家庭の用途別エネルギー消費の推移(2014年)」では、「動力・照明」が38.1%でトップですが、それに続くのが「給湯」の27.8%なのです。以下、「暖房」が22.9%、「厨房」が9.1%、「冷房」が2%となっています。お風呂好きの国民性もあるかもしれません。給湯の占める割合は非常に大きいのです。しかも、二酸化炭素などの温室効果ガスの削減は、世界的なテーマです。

特に日本の場合は、産業部門、運輸部門などに比べて家庭部門の省エネの推進が遅れており、横ばいまたは微減程度の実績しか残せていません。その意味でも、家庭部門の省エネは待ったなしの課題であり、その中心になるのが給湯なのです。

省エネ型の給湯機がいろいろ出ている

写真:省エネ型の給湯機がいろいろ出ている
メーカーでも給湯における省エネを実現するため、さまざまな開発を進めています。その代表的なものが、ガス給湯機の「エコジョーズ」です。

これは、お湯をつくる際の燃焼に伴う排気熱を、捨てるのではなくエネルギーとして再利用し、効率よくガスを使おうという試みです。これにより、従来では約80%程度だった給湯機の熱効率が95%に向上しています。それだけ少ないエネルギーでお湯をつくることができるのです。

また電気を熱源として使う給湯機としては「エコキュート」と呼ばれるものがあります。これは「ヒートポンプ技術」を使って効率よくお湯をつくるものです。

空気中の熱をくみあげ、それを圧縮することで給湯に必要な熱をつくり、投入エネルギー1に対して3の熱エネルギーをつくることができます。さらに、単価の低い深夜電力契約によって夜間の電気を使ってお湯をつくり、それを保温しておいて昼間に使うというスタイルであることから、さらにエネルギー効率を向上させることができます。

このほか、ガスを利用して自宅で発電することで送電によるロスを解消し、エネルギーの効率化を図るものとして「エコウィル」(ガスエンジンによる発電)、ガスから取り出した水素で燃料電池が発電を行い、同時に排熱を利用して給湯も行う「エネファーム」があります。

さらに、お湯が冷めにくい「高断熱浴槽」も開発されており、こちらもぜひ採用を検討したいものです。

給湯機は早めの点検・交換が大事

写真:給湯機は早めの点検・交換が大事
給湯機は熱源の違いが大きなポイントですが、そのほか機能面での違いもあります。

「タイマーによる自動お湯はり」はもちろん「保温」「足し湯」「追いだき」、さらに貯湯式の場合はどれだけのお湯を用意するかということが効率的な運転のポイントになることから、マイコンの学習機能によって自動的にその家族にあった運転をするといったことも行われています。

非常に高機能になっている給湯機は、同時に早めの交換が必要な設備でもあります。

従来であれば、維持管理に関係するのはほぼ燃焼部分に限られていたといってもよいのですが、現在は故障の要因もさまざまであり、また設計時に想定されている寿命も10年程度となっています。

使用状況にもよりますが、10年を過ぎれば、「いつ故障してもおかしくない」という状況になり、故障が露見する前は燃焼効率も落ちてしまいます。

また突然の故障は危険や不便を伴うこともあり、交換がスムーズにいかず、何日もお湯が使えなくなったり、希望の機種がないといったことも起こりがちです。早めの点検と交換を心掛けましょう。
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