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更新日:2023年03月30日
リフォームで使える減税制度についてわかりやすく解説【2023年度】
更新日:2023年3月30日(初掲載日:2022年3月29日)
住宅を新築したり、新たに住宅を購入したりするとローン残高などに応じて所得税や住民税が減税される制度(住宅ローン減税)がありますが、リフォームの場合でも減税制度を利用することができます。ローンを利用せずに自己資金のみでリフォームを実施した場合でも適用になる減税制度(投資型減税)もあります。
こうした減税制度も上手く活用しながらリフォーム計画を進めましょう。
2種類の減税制度について
リフォームに関する減税優遇制度には、税金の種類で分けると以下の2種類があります。
- 所得税の控除
- 固定資産税の減税
所得税の控除と固定資産税の減額について、それぞれ解説していきます。
性能向上リフォームを行った場合の所得税の控除について
減税対象になる主なリフォーム工事
①耐震リフォーム | 現行の耐震基準に適合する耐震改修工事。 |
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②バリアフリーリフォーム | 高齢期の暮らしに備えて、通路の拡張や手すりの取り付け、段差の解消や階段の勾配を緩和するリフォーム工事など。 |
③省エネリフォーム | 住宅の省エネ性能を向上させるためのリフォーム。窓の断熱工事などが対象。 |
④同居対応リフォーム | 三世代が同居するためにキッチンや浴室、トイレや玄関の増設をするリフォーム工事。 |
⑤長期優良住宅化リフォーム | 住宅の耐久性を向上させ、長期優良住宅(増改築)認定を取得したリフォーム工事。 |
それぞれの工事内容は上の表の通りです。
なお、長期優良住宅化リフォームについては、耐震+省エネ+耐久性と、耐震もしくは省エネ+耐久性という2種類に分かれており、それぞれで最大控除額などが異なります。
また、省エネリフォームについては、「住宅の一部の窓の断熱回収」でも適用されますので、比較的、利用しやすいものとなっています。
性能向上リフォームに対する特例措置整理表
必須工事 | その他工事 | 最大控除額(必須工事とその他工事合計) | |||||
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対象工事(いずれか実施) | 対象工事限度額 | 控除率 | 対象工事 | 対象工事限度額 | 控除率 | ||
①耐震 | 250万円 | 10% | 必須工事の対象工事限度額超過分及びその他のリフォーム | 必須工事に係る標準的な費用相当額と同額まで*2 | 5% | 62.5万円 | |
②バリアフリー | 200万円 | 60万円 | |||||
③省エネ | 250万円 (350万円*1) | 62.5万円 (67.5万円*1) |
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④三世代同居 | 250万円 | 62.5万円 | |||||
⑤長期優良住宅化 | 耐震+省エネ+耐久性 | 500万円 (600万円*1) | 75万円 (80万円*1) |
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耐震or省エネ+耐久性 | 250万円 (350万円*1) | 62.5万円 (67.5万円*1) |
*1 カッコ内の金額は、太陽光発電を設置する場合
*2 最大対象工事限度額は必須工事と併せて合計1000万円が限度
所得税からの控除は最大80万円
「必須工事」のいずれかを行ったリフォームについては対象工事限度額の範囲内で標準的な費用相当額の10%を所得税額から控除します。
また、必須工事の対象工事限度額を超過する部分と、その他のリフォーム工事についても、「その他工事」として「必須工事」全体に係る標準的な費用相当額の同額までの5%を所得税額から控除します。
最大控除額は工事内容によって異なりますが、長期優良住宅化リフォームのうち、耐震+省エネ+耐久性に関する工事を行い、さらに太陽光発電を設置した場合、80万円となります。
さらに…住宅ローン減税(所得税)について
2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |||
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住宅ローンの年末残高の限度額 | 新築住宅・買取再販 | 長期優良住宅・低炭素住宅 | >>>5,000万円>>> | >>>4,500万円>>> | ||
ZEH水準省エネ住宅 | >>>4,500万円>>> | >>>3,500万円>>> | ||||
省エネ基準適合住宅 | >>>4,000万円>>> | >>>3,000万円>>> | ||||
その他の住宅 | >>>3,000万円>>> | >>>0円*>>> | ||||
既存住宅 | 長期優良住宅・低炭素住宅 ZEH水準省エネ住宅 省エネ基準適合住宅 | >>>>>>3,000万円>>>>>> | ||||
その他の住宅・リフォーム | >>>>>>2,000万円>>>>>> | |||||
控除期間 | 新築住宅・買取再販 | 13年 (「その他の住宅」は、2024年以降の入居の場合、10年) |
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既存住宅・リフォーム | 10年 | |||||
控除率 | 0.7% |
*2023年までに新築の建築確認:2000万円
リフォーム工事でも新築同様のローン減税の対象にも
償還期間が10年以上のリフォームローン等を利用した場合、新築同様に住宅ローン減税が適用できます。
具体的には、年末のローン残高の0.7%が10年間、所得税から控除されます。
なお、既存住宅を購入した宅建業者が一定の増改築等を行ったうえで販売される住宅(買取再販住宅)を購入した際にも、住宅ローン減税の優遇措置が適用される場合もあります。
固定資産税の減額について
減額割合 | 適用期限 | |
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耐震リフォーム | 2分の1減額 | 令和6年3月31日 |
バリアフリーリフォーム | 3分の1減額 | |
省エネリフォーム | 3分の1減額 | |
長期優良住宅化リフォーム | 3分の2減額 |
※ 耐震改修又は省エネ改修を行った住宅が認定長期優良住宅に該当することとなった場合
一定の要件を満たすリフォーム工事をした場合、市町村等で申請手続きを行うと固定資産税の減額が受けられます。対象になる工事は、以下の4種類です。
- 耐震リフォーム
- バリアフリーリフォーム
- 省エネリフォーム
- 長期優良住宅化リフォーム
所得税では控除対象となっている「三世代同居」は対象にはなりませんので注意しましょう。
控除期間は1年間(工事完了の翌年度分)で、申告期間は工事完了後3か月以内となっています。
まとめ
今回は、リフォーム工事を行う際に利用できる減税制度について解説してきました。
耐震改修や省エネリフォームなど、施工費用がかさみがちな工事ですが、減税制度を上手に利用することで、お得に快適な住まいが手に入るかもしれません。
なお、減税制度によっては併用できない場合がありますので注意が必要です。
よく調べた上で、リフォームのプロであるリフォーム会社によく相談してみましょう。
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