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更新日:2024年12月24日
リフォーム期間の目安と工事期間中の仮住まいについて徹底解説 NEW
掲載日:2022年10月28日
ここでは標準的な内容でスムーズに工事が進んだ際に要する一般的な期間の目安と、工事期間中の「仮住まい」について詳しくご紹介します。
リフォーム期間を知っておくことの重要性
リフォームの内容、箇所によっては自宅を一時的に離れなくてはいけない場合もあります。リフォーム期間によっては仮住まいを用意する必要が出てくるので、あらかじめどれくらいの工事期間になるのかを知っておく必要があります。
リフォーム工事前に押さえておくべき6つのポイント
リフォームの検討段階で、この6つのポイントは必ず押さえておきましょう。
①具体案を決めておく
やりたいリフォームの優先順位があいまいなまま、行き当たりばったりで進めてしまっては、いつ工事が終わるのか予想することすらできません。工事をスムーズに進めるためにも、リフォームを通じてどのようなことを解決したいのかを事前に考えておきましょう。
また、予算の都合や住宅の構造などを踏まえて、必ずしもイメージしているリフォームをすべて実現できるとは限らないためプロに相談したうえでリフォームにおける優先順位を決めておくことも重要です。
リフォーム会社のサイトにはこれまでの事例が掲載されていることもあるので、そういったものを参考にするのもおすすめです。
また、予算の都合や住宅の構造などを踏まえて、必ずしもイメージしているリフォームをすべて実現できるとは限らないためプロに相談したうえでリフォームにおける優先順位を決めておくことも重要です。
リフォーム会社のサイトにはこれまでの事例が掲載されていることもあるので、そういったものを参考にするのもおすすめです。
②複数の業者から工期の記載のある見積もりを取る
リフォーム会社は数多くあり、それぞれ特徴や得意なリフォーム箇所、種類があります。リフォーム会社にお願いする際は、まずは複数の会社に見積もりを依頼することをおすすめします。そして、見積もりを取る際には、工期をしっかり確認しておけば、工事期間の目安を知ることができます。業者によって短い・長い場合は、その理由も聞いておくと、業者選定の参考になるでしょう。
③さまざまな補助制度を利用できるか事前に確認
リフォームをする際に減税制度、補助金を利用できる場合があります。このような制度を活用するとお得にリフォームできますが、工事を始めた後では、支援制度が利用できない場合があります。実際の工期を決定する前に適用できる制度や補助金はないかきちんと施工業者に確認してから工事を開始しないと、スケジュールに影響が生じます。
④先に自分でも片づけておく
リフォームを計画する際に片付けの段取りもしておくことも重要です。ここで言う「片付け」とは、リフォームを実施する場所にある不要なものの処分や、工事中の家具や荷物の保管場所の手配を指します。「工事が始まったら並行して片づければいいや」と考えていると、思わぬ工期延長という事態になりかねませんので注意が必要です。
⑤マンション住まいの人は管理規約を確認することを忘れずに
マンションにお住まいの場合は、勝手に自己判断でリフォームを依頼できない場合もあります。工事の範囲が「実はマンションの共用部分に及んでいた」という事態になると、工事をストップせざるをえなくなります。工事契約前にマンションの管理規約を確認し、工事内容が規約に違反していないかどうかを調べることは必須です。
なお、床のフローリング工事などについては、共用部分ではなく、専有部分の工事であっても、あらかじめマンション管理組合への事前届け出あるいは承認が必要になることもあります。
工事計画を立てる前にマンション管理規約の確認は絶対に行ってください。
なお、床のフローリング工事などについては、共用部分ではなく、専有部分の工事であっても、あらかじめマンション管理組合への事前届け出あるいは承認が必要になることもあります。
工事計画を立てる前にマンション管理規約の確認は絶対に行ってください。
⑥近隣の挨拶も忘れないようにする
リフォームの内容によっては、大きな騒音や振動で近隣に迷惑をかけてしまう場合があります。何らかのトラブルで「工事一時中断」という事態になってしまったら、工期が延長してしまいます。事前にきちんと近隣に挨拶と説明をしておくことが重要です。自宅に一番近い場所に住んでいる方には必ず挨拶をしましょう。
各場所のリフォーム期間の目安
ここではスムーズに工事が進んだ場合の標準的な期間を紹介します。実際のリフォーム工事では、さまざまな要因によって必要な期間が変動するので、あくまで目安としてとらえてください。
●システムキッチンの交換……4~5日程度
キッチンの位置を変えず、キッチン単体を交換する場合は4~5日ほど必要。内訳は、解体・撤去に1日、床・壁工事と給排水工事で1~2日、キッチン機器の取りつけ・調整に2日といったところ。キッチンの位置や向き、形を変更する場合は、さらに1~2日ほど多くかかります。
●トイレの交換……1~2日程度
古い洋式便器を新しい洋式便器に交換する工事は、排水管の移設工事が必要ない場合、1日で完了します。リフォーム対応仕様の便器は通常品に比べて少し割高な場合もありますが、排水管の位置が調節可能で、その分工期を短くできるのが利点。
和式から洋式へ変更する場合はさらに1日ほど多くかかります。
なお、トイレ室内の壁や床を張り替えたり、ドアから引き戸に変更したりする場合や、排水管の移設工事が必要な場合は、さらに1~2日ほど工期が延びます。
和式から洋式へ変更する場合はさらに1日ほど多くかかります。
なお、トイレ室内の壁や床を張り替えたり、ドアから引き戸に変更したりする場合や、排水管の移設工事が必要な場合は、さらに1~2日ほど工期が延びます。
●システムバスの交換……1~4日程度
システムバスの浴槽だけを新しいものに交換するなら1日程度ですが、浴槽をまたぎやすいように床をかさ上げする工事が加わると3日程度、システムバス全体を入れ替えるとなると4日程度の工期が必要です。
なお、床をかさ上げした場合は、隣接する洗面脱衣室に水が流れないよう、浴室内のドアの手前の床に排水溝を設置する必要があります。
また、在来工法の浴室をユニットバスに変更する場合や浴室の広さを拡張する場合は、土間の基礎工事や配管工事といった大がかりな工事が必要になることから、6~8日程度かかります。
●畳をフローリングに張り替える……2日程度
和室の畳をフローリングにするには、床面を敷居上面と揃えるため、畳を撤去してから根太と下地合板で高さを調節する必要があります。6畳間の場合、工期は2日ほど見込んでおきましょう。
●屋根を葺き替える……6~10日程度
延床面積30坪程度の2階建て家屋の屋根から古い化粧スレート瓦を撤去し、新たに金属屋根で葺き替える場合、6~10日程度かかります。
なお、カバー工法で金属屋根を重ね葺きする場合は、撤去の手間がない分、工期を圧縮でき、5~7日程度でできるでしょう。
いずれの場合も足場を組む必要があるので、一緒に外壁リフォームも行うと効率的です。
●外壁を塗り替える……8~10日程度
延床面積30坪程度の2階建て家屋の外壁を、モルタルリシン吹付から弾性タイルに塗り替えるには、8~10日程度かかります。
※工事期間中の天候などによっては、工期が延びやすいことも考慮に入れましょう。
●ウッドデッキの設置……3~5日程度
ウッドデッキの面積によって変動しますが、2~5坪ほどの面積であれば3~5日ほどで完成します。
●耐震性を上げる……3~5日程度+α
耐震工事は規模や内容によって工期が大きく異なります。例えば木造在来軸組工法の室内に2~3㎡程度の耐力壁を追加するのであれば、3~5日程度かかると見込んでおきましょう。
また、ベタ基礎にコンクリートを増し打ちする場合も同じくらいの工期がかかるほか、それ以外に乾燥させる期間が必要。
気温によって変動しますが、2~3日ほどで乾燥するでしょう。
●総合リフォーム、リノベーション……1~3ヶ月程度
建物の規模やリフォーム内容、使用する素材などによって大きく変動しますが、集合住宅のスケルトンリフォームでは1~1.5ヶ月ほど、木造戸建住宅の間取り変更を含む全面改装では3ヶ月ほどかかることが多いようです。
一般的なリフォーム工事の流れ
例えば木造戸建住宅を総合リフォームする場合の、着工から完了までの大まかな流れは以下のような形になります。工事内容によって多少異なる場合もありますが、工期についてリフォーム業者と打ち合わせする際に知っておくと話がスムーズに進むでしょう。
0.前準備
リフォーム開始前に、該当箇所の荷物の整理や移動、場合によっては仮住まいを手配し、工事がスムーズにできるように準備が必要です。
1.仮設、解体
足場を組み、周辺を養生してから古い設備などを解体、撤去します。
2.下地、配管、配線
構造材の補強や増設などを行ってから、断熱材を入れたり配管・配線工事をしたりしながら内装の下地を作ります。
3.造作
建具の枠や造りつけ家具などを造作。フローリングもこの段階で張ります。
4.設備
システムキッチンやトイレなどの水回り設備を設置。配管や配線の接続はこのときに行います。
5.内装、仕上げ
壁紙を張ったり照明器具を取りつけたりしります。
※屋根の葺き替えや外壁の塗り直しといった外部工事は、内部工事の進み具合を見ながら並行して行います。
6.足場撤去、清掃
足場を取りはずし、清掃してから引き渡しとなります。
リフォーム期間が長引く要因
リフォーム工事の一般的な所要期間の目安をご紹介しましたが、さまざまな事情によって事前に立てたスケジュールが変わり、リフォーム期間が延びてしまうことも少なくありません。では、どのような状況に注意しなければいけないのでしょうか。リフォーム期間が長引く5つの要因をご紹介します。
① 依頼内容を途中で変更する
設備のオプションや造作家具の仕様を工事中に変更したり、工事着工後に追加の工事をお願いしたりするような行為は、スムーズな作業を妨げ、工期が延びる原因になります。業者と前もってしっかり相談して、作業が予定通りに進められるようにしたいものです。
② 家の仕様書がない
築年数が古い家にありがちなのが、平面図や仕様書などの書類が揃っていないことによる遅延です。どんな素材を使ってどのように施工したのか、壁の内部の様子がわからないため手探りの作業となり、ちょっとした手間が積み重なって意外に時間を取られることもあります。
③ 構造体が劣化している
例えば水回りの構造材や配管が湿気によって腐朽していたり、壁を剥がした際に柱が腐食していたりすると、まずその部分を補修しないと当初の目的である作業に取りかかれません。そのため、予定していたリフォーム期間や費用は大きく変わってしまう可能性があります。
④ 繁忙期に依頼してしまった
一般的な傾向ですが、リフォーム会社は1月~3月が繁忙期と呼ばれ、ゴールデンウィークやお盆などの連休に入る場合も、同様に忙しくなることが多いようです。リフォーム時期を調整できる余裕がある場合は、依頼するリフォーム会社と相談しリフォーム時期を決めるのも良いでしょう。
⑤ 工事期間の天候が悪い
リフォームをする場所によっては、天候の状況で工事期間が左右されることあります。例えば、屋根や外壁の塗装やコンクリート土間の工事は、どうしても雪や雨のような天候だと作業が進みません。天候要因での遅延も踏まえたうえで、リフォーム工事の日程を組みましょう。
リフォーム期間中の仮住まいについて
リフォームによっては、仮住まいを用意する必要も出てきます。
ここでは、仮住まいのパターンを3つご紹介します。
① ホテル
リフォーム期間に自宅を離れるのが数日の場合、ホテルが便利です。仮住まい費用として日数分の宿泊費が必要です。
② 賃貸住宅、賃貸マンション
リフォーム期間が1ヵ月を超える場合は、賃貸住宅や賃貸マンションを仮住まいする方が多いようです。この場合は、家賃に加えて、初期費用(敷金・礼金・仲介手数料)が必要になり、さらに、電気、ガス、水道等の契約もおこない光熱費も支払います。
③ ウィークリーマンション
週単位、月単位で契約できる住宅です。運営業者によって必要な費用が大きく変わってきます。賃貸住宅、マンションとは異なり初期費用(敷金・礼金・仲介手数料)は発生しないプランが多いようです。ただし、入居時の保証金や退去時の清掃費用が必要な場合があります。
まとめ
今回はリフォームにかかる期間や、リフォームに際して知っておくべきポイントを詳しくご紹介しました。リフォームをご検討される方はぜひ参考にしてみてください。また、引き渡し後に仮住まいから荷物を運び込んで配置し直す作業は意外に大変なものです。お子さんの入学式や法事など、大きな行事と重ならないように計画を立てておくといいでしょう。
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