リフォームを学ぶ | ノウハウ
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更新日:2024年09月27日
これだけは押さえておきたい!リフォーム、トラブルを防止するポイント
今、知っておきたい!リフォームトラブル予防の実例集
実際にリフォームで起きた不具合・トラブルなどの事例をもとに、予防策などを解説します。
<消費者へのポイント>
契約書面
✓リフォーム工事のトラブルの多くは、「見積書を取らずに工事を発注してしまった」、「図面や契約書がなく口約束で工事が始まった」、「よく考えずに契約した」、「工事変更や追加工事などに係る合意が書面でなされていない」など、契約のあいまいさに起因していることが多いようです。
✓契約書等の書面は、リフォームの内容や金額など、事業者との間で約束したことを明らかにするものです。単なる契約書には一般的に細かい内容が記載されていないこともあるため、その場合には、設計図書や見積書などの書類を添付して貰い、工事の内容や工事の範囲、金額の内訳などを確認してから契約を締結する事が大切です。
契約後に変更が生じた場合は、その都度、変更にかかる図面や見積書、打合せ議事録を事業者と取り交わしておく必要があります。
また、事業者に急がされ、その場でまたはその日に契約をしたことで、後からトラブルになっている例もみられます。余計なトラブルを招かないためにも、契約は、急がず納得がいくまで検討をした上で、口約束ではなく必ず書面で交わすべきです。
リフォーム内容
✓リフォームを検討する時は、まず自分の実施したいリフォーム内容の優先順位を、理由を含めて整理しておくとよいでしょう。事業者と打合せを進めるうちに、技術面や予算面から工事が難しい場合や、新たな工事内容が提案される場合があります。その都度、優先順位と理由を見直し、本当に実施したいリフォームの内容を決めることが大切です。
また、自分がリフォームを実施したい内容のほか、住宅の劣化しているところや不具合があれば、同時に直すと効果的です。築年数が相当程度経過している住宅のリフォームをする場合や、増築や耐震改修など住宅の骨組みに手を入れるリフォームをする場合は、事前に事業者に住宅の調査を依頼し、状態を把握することが重要です。調査の結果により工事が必要になった場合は、契約前にリフォーム工事の内容に盛り込むことで、追加工事によるトラブルを減らすことができます。
✓しかし、事前に調査をしていても、壁を剥がしたら柱が腐っていた、床を解体してみたら根太が腐っていたなど、実際に解体をしなければわからない部分があります。その部分の追加工事の内容や費用などについてトラブルになることもあります。契約時に予測できない変更が発生した場合の対応方法について、あらかじめ文書により定めておくことが大切です。
✓契約時や変更時に書類が十分に整っている場合でも、消費者の要望や色や使い勝手などのイメージが適切に反映されているとは限らず、結果、トラブルになることもあります。事業者に任せきりではなく、機器の種類や材料の色などは実物を見て確認したり、疑問はすぐに相談するなど、事業者とよくコミュニケーションをとり、消費者が納得しながらリフォーム工事を進めることがポイントです。
事業者選び
✓リフォーム工事には、比較的少額なものや建築確認を要しないものがあり、建築士事務所登録や建設業許可がなくても工事ができる場合が多くあります。様々な業種の事業者が参入容易な業態となっているので、信頼できる事業者を慎重に選ぶことが、重要な要素となります。複数の事業者に見積りを依頼して見積書の内容を比較する、事業者の概要や施工の実績を確かめる、実際に事業所を訪ねてみる、などにより納得がいくまで検討して事業者を決めることが大切です。
✓「リフォーム工事を契約する前だが事業者との打合せ内容について相談したい」、「リフォームの工事中に事業者と揉めている」など、住宅のリフォームに関する相談は、契約前後にかかわらず「専門家相談」(P67)が利用できます。また、契約前に事業者から提出された見積書の内容や見方がわからない消費者を対象に、公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターでは「リフォーム見積チェックサービス」(P67)を実施しています。是非、ご活用下さい。
<出典>
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
住宅相談統計年報2013 p.17-18 一部修正
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