
ノウハウ
更新日:2026年04月16日
建設資材価格高騰を踏まえ、リフォームを検討中・工事中の施主が注意しておきたいこと NEW
掲載日:2026年4月16日
中東情勢の緊迫化(ホルムズ海峡の物流混乱)を受け、ユニットバス、断熱材、塗料等の製品で新規受注停止や納期遅延、価格高騰が相次いで報じられています。
自宅のリフォームを検討中で、まさに「事業者を決めよう」「見積書を出してもらおう・・・」という段階の方は、さて、どうすれば良いか?不安になっている方がいるかも知れません。
また、既にリフォーム工事を発注し、現在、工事中の方も「無事、工事が完了するのか?」と思っている方もいるかと思います。
本記事では、リフォームを検討中・リフォーム工事中、それぞれの段階で、発注者として注意しておくと良さそうなポイントを整理してご紹介します。
リフォーム検討中・契約前の方が注意しておくべきこと
1 見積書を出してくれるか?
一部の建材メーカーでは製品の出荷自体を停止しています。
そのため、リフォーム業者さんは、たとえ工事を受注しても、工事を開始することができないかも知れません。
そのため、リフォーム業者さんは、たとえ工事を受注しても、工事を開始することができないかも知れません。
そのため、工事をお願したいリフォーム事業者の候補を決めて、工事内容を伝え、見積依頼をしても「今は、見積書が出せません」という返事が来るかも知れません。
もしも、そういったお返事が来た場合には、自分がリフォームを実施したい時期も踏まえたうえで「いつ頃なら出してもらえそうですか?」「リフォームの希望時期をもっと遅くすれば・・・」など、相談をしてみる必要があろうかと思います。
2 見積書の「有効期間」が短くなっているかも
「見積書」は、まだ正式な工事契約ではありません。あくまで「見積もり」です。
リフォーム事業者さんの立場に立てば、「現時点での資材の仕入価格の前提だけど、1か月経ったら、工事費を上げざるをえない・・・かも」という趣旨で見積書の「有効期限」を短くすることもあるかと思います。
したがって、事業者さんから見積書を出してもらって、例えば2か月後に「じゃあ、この値段で工事をお願いします!」とお願いしても、「いや~~今は、その価格では・・・」と断られてしまうことも考えられます。
出してもらった「見積書」がいつまで有効なのか?きちんと確認しておくことが必要です。
3 用いる製品・型番をどこまで指定できるか
このような情勢なので、例えば自分が希望するユニットバスの品番・型番があったとしても、リフォーム事業者さんから「その品番は、今はちょっと入手できなさそう・・・」と言われるかもしれません。
同等品、あるいは、前の型番(いわゆる「型落ち」)の採用について提案があるかも知れません。
そのような場合は、自分の希望する工期、こだわり、優先順位、価格などを総合的に勘案して、頭を柔らかくして検討することが必要となるでしょう。
特定のメーカーやグレードにこだわると、着工が数ヶ月単位で遅れる可能性もあります。在庫がある代替品や、影響が比較的少ない他メーカーへの変更も視野に入れましょう。
4 予定工期が長めになるかも
このような情勢ですから、希望する住宅部品、建材がしっかり現場に届くのか?事業者さんは不安に思っているかも知れません。その場合、結果として、予定工期を長めに、工事完了予定日を「余裕をもって」後ろの方で予定する工夫があります。
自分がやりたいリフォームについて「絶対にこの日までには終わらせて欲しい」というタイムリミットを明確にしつつ、できれば工期に余裕を持ったうえで、発注することをお勧めします。
既に、リフォームを発注済で、工事中の方が注意しておくべきこと
1 工事費の増額について相談されるかも?
工事開始前に契約しているわけですから、工事途中で「工事費を上げさせて欲しい」と言われても・・・・というのが、施主の立場からすれば当然のことです。ただし、契約書によっては、何らかの工事内容・工事費の変更についての「お約束ゴト」が記載されていたかも知れません。
もし、そのような提案があったら、「言語道断!」と、はねつけるのではなく、まずは「聞く耳」を持って・・・
事業者さんが、「工事途中での費用増」を持ち出してくる・・・ということは、よっぽどのことです。非常に切迫した状況になっていて、やむにやまれず・・・ということかと想像されます。事業者さんと冷静な協議を行うことが必要かと思います。
2 工期の後ろ倒しについて相談されるかも?
「予定していた住宅部品が納品されなくなった」「〇週間後にならないと、指定していた材料が納品されない」ということも、リフォーム現場で発生するかも知れません。
もし、そうなってしまったら、事業者側から「〇月△日に工事完了としていたのですが、◎日間ほど、後ろに工事完了を遅らせて欲しい。」というご相談・・ということになります。
これも、繰り返しになりますが、契約書でどう約束していたかを確認しつつ、まずは「聞く耳」を持って・・・
事業者さん側も好き好んで「工期延長」したいわけでは決してありません。やむにやまれず・・・という事情があるのでしょうから、その理由を確認したうえで、可能な範囲で「歩み寄る」姿勢も必要かも知れません。
3 予定していた部品・製品・型番の変更を提案されるかも?
例えば自分が希望し、見積書・発注書にも指定していた住宅部品について、突如、納品時期が未定となり、リフォーム事業者さんから「その品番では、工事を進めることができなくなりそう」と言われるかもしれません。
そのため、指定していた住宅部品と同等品、あるいは、前の型番(いわゆる「型落ち」)の採用について提案があるかも知れません。
そのような場合は、工事完了予定へのこだわり、優先順位、価格などを総合的に勘案して、相談することが必要となるでしょう。
まとめ
2026年4月時点では、リフォーム事業者さんは、全般的に非常にご苦労されている状況かと思います。発注者側もリフォームしたい内容、時期などについて優先順位を付けたうえで、事業者さんの立場も斟酌したうえで、冷静にご相談をされることをお勧めします。施主さんの柔軟な対応と「寛容」な気持ち、気持ちの「余裕」、そして「工期の余裕」を持っておくことが、あなたのリフォームを円滑に成功させる鍵となります。
<参考>リフォーム内容の優先順位付の大切さや、事業者との良好な関係づくりに関して参考となる動画 ▶リフォーム評価ナビ情報セミナー リフォームで失敗したくない人に 絶対お伝えしたい5箇条
◆執筆者
一般財団法人住まいづくりナビセンター 専務理事
河田 崇
河田 崇
元 独立行政法人 住宅金融支援機構 部長
工務店向けの省エネ基準解説書や木造住宅工事仕様書の作成などに従事
マンション管理士 建築基準適合判定資格者 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
よかったらシェアしてね
